アーティスト

A58_世界の合言葉は森 The Word for World is Forest

クレオ・ベストペン/ロクサーヌ・メタイヤー/ファニー・フォンテーヌ Cleo Verstrepen, Roxane Métayer, and Fanny Fontaine@Untitled Space (墨田区京島3-13-7

Untitled spaceは、かつて京島で植物を保管するために作られましたが、今回、キュレーションされた本、植物、日本における芸術を通じた地方再生に関するドキュメントの中で、鑑賞者が座ってリラックスし、耳を澄ませることができる、没入的な空間に再解釈され、設計されました。ここに収められた本は、私たちを取り巻く地域社会から集められ、借用されたものであり、コレクティブなライブラリーを成しています。今回の展覧会では、アーティストでありミュージシャンでもあるロクサーヌ・メタイヤーによるドローイングとサウンド作品を展示しています。ドローイングは、現在彼女が滞在している四国・神山の森で出会った、トノサマガエル、チョウセンカマキリ、サキシマカナヘビ、白いムカデ、カネタタキなどといった種々の生き物を紹介したものです。サウンドピースは、彼女が育った湿度の高い森で録音したフィールドレコーディングで構成されています。彼女のサウンドピースで扱った森には、カエル、マガモ、トンボ、アメンボ、淡水カタツムリ、小型のスズメ、そして夕暮れ時に鳴き始めるミドヒキガエルなど、いろいろな動物が生息しています。

10月18日-20日、10月25日-27日
金曜日は16時から20時、 土&日曜日は12時から20時。

アーティスト:ロクサーヌ・メタイヤーは、ブリュッセルを拠点とするフランス人の音楽家、芸術家です。彼女の視覚的な作品は、蜜蝋、粘土、石鹸といった様々な素材や技法を使い、想像上の動植物を描いています。伝統的な音楽と実験的な音楽の中間で、彼女のプロジェクトは、自然の中で録音された音、自然を模倣した音、ヴァイオリン、管楽器、パーカッション、彼女自身の声によってつくられています。今年、ベルギーのレーベルBlikwinckelから、新しいアルバムがリリースされます。

キュレーター:クレオ・ベストペンは、東京を拠点とするキュレーター・研究者です。彼女の研究は、日本における、地域や都市の再生のプロセスに関わる、コミュニティ主導の芸術機関に焦点を当てています。芸術家、キュレーター、執筆者としての活動を通して、アカデミックな領域を超えた創造的で統合的な研究手法をとっています。また、東京のアートスペース、Datsuijoの創設メンバーです。

ファニー・フォンテーヌは、芸術と人文学の教員であり、比較文学博士、ライター、翻訳家です。彼女は東京で現代の芸術家についての執筆を始め、複数の学問の分野をまたぐ文化的イベントのキュレーションを始めました。Untitled Spaceでは、「漂流」と空間に関する展示(Tokyo Drifting Society)をしています。

Untitled Spaceは、建築家ラファエル・A・バルボアがディレクターのSTUDIO WASABI ARCHITECTUREによって運営されています。