アーティスト

A69_obsada(オブサダ)

Wendelin van Oldenburgh(ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ)@平屋別館(墨田区京島3-57-9)

ポーランドの映画産業に関わる女性たちと制作した《オブサダ》(obsada=ポーランド語で「キャスト」の意味)では、20世紀の前衛芸術においても見落とされ、今日の芸術生産の場でも解消されないジェンダー不平等の問題と、これからの変化に対する希望について、女性たちが共に撮影を進めながら率直な言葉を交わします。

『obsada』 (2021年)は、映画のキャストでもある女性だけの撮影クルーとのコラボレーション作品です。

概要: ポーランド語の「 obsada 」は「映画のキャスト」を意味しますが、「作業チーム」や、植物を地面に植える行為を意味することもあります。obsada (2021) は、映画のキャストでもある女性だけの撮影クルーとのコラボレーションです。ウッチ映画学校の修士課程と博士課程の学生のグループが参加し、女性たちの個人的および集団的な経験が、映画学校とウッチのシュトゥキ美術館の場所で共鳴します。

In “obsada” (Polish for “cast”), produced with women involved in the Polish film industry, the women speak frankly about the issues of gender inequality, which were overlooked in the avant-garde art of the 20th century and remain unresolved in today's art production, and about their hopes for change in the future.The women will engage in a frank exchange of words as they shoot the film together.

土日の13-17時

ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ(1962年ロッテルダム生まれ、ベルリン在住)は、2017年ヴェネチア・ビエンナーレのオランダ館代表を務めるなど、オランダの現代美術を代表するアーティストの一人として、20年以上に渡り映像作品や映像インスタレーションを発表してきました。彼女の映像は、他者との共同作業を通じて人々の関係を形成すると同時に、それによって形作られるものとして試行を重ね、シナリオを設定しない撮影に、キャストやクルーとして参加する人々が現れます。撮影の場という設えられた状況で、あるテーマについて人々が対話する過程で発露する主観性や視座、関係性を捉え、鑑賞者の思考との交差を指向します。