© 2020 SumidaMukojimaEXPO
森脇 環帆
Tamaho Moriwaki
アーティスト
女子美術大学 絵画科洋画専攻 卒業
筑波大学大学院 修士課程芸術研究科美術専攻 修了
明治大学大学院 理工学研究科新領域創造専攻博士課程 修了
1994 年 「ヒルジロメ」ギャラリー下北沢、をかわきりにインスタレーション、パフォーマンスなどを多数発表。2001 年より雨水循環および防災を作品テーマにしたアートプロジェクト「ツママレ」を主宰。キツネのお面をかぶり、雨水を煮沸濾過して観客にサーブする基本パフォーマンスを軸にし、暗闇で食事をする「ツマレin 料亭」、子どもたちがキツネを探して津波からの避難路を歩く「ツママレin 陸前高田」などのアートプロジェクトを展開。その他、ワークショップの講師、また講演を国内外で多数行う。
場所:<東向島エリア>⑨雨水市民の会_向島5-49-3
タイトル:雨をためる
今回はNPO法人雨水市民の会の事務局のショーケースに展示するために、雨水に関連した立体作品を作成しました。墨田区向島は雨水利用の先進地域です。雨水市民の会の方々との対話から、雨水を各戸が貯水し、災害時の消火活動や飲料水として活用するのは勿論ですが、都市型水害に備えて「雨をためる」ことの重要性を改めて感じました。近年局地的な集中豪雨が頻繁に発生し、向島でも都市型水害が深刻になっています。アスファルトやコンクリートで地表を覆われた都市部は水を浸透吸収することができないため、下水に一定以上の水が流入したり、河川の氾濫により水が溢れてまちに洪水が起こります。集中豪雨時に雨水タンクなどで雨をためることは、小さなダムを作ることと同じ役割を持ちます。雨をためる家々が増えればそれだけ大きなダムになり、都市型水害から地域や命を守り大きな価値が生れます。その「雨をためる」価値を表現する試みです。