北野謙

カメラのシャッターを長時間、開けたままにしたり、複数の画像を重ねあわせて現実の中に不思議の幻想を見せる写真家です。とはいえ、僕は、北野さんは探検家だと思っています。


東北の震災後、何も手につかない不安な日々のなか、始めたのが太陽と自分を撮る事だったそうです。


その後、アメリカの在外研修から戻り『光を集めるプロジェクト』を開始。僕の管理する廃墟マンションの屋上や全国の見晴らしで、冬至から夏至の間、長期露光をして採取したネガから光の軌跡を探していました。


太陽から光が地球に到着するのは8分19秒だそうです。

新作の新生児を撮り続けた『未来の他者』とは?


僕達が今、見ている物は8分19秒前に生まれた光で照らされている。そんな事を知る展示になります。


芸術監督 ヒロセガイより